2015季節の手仕事*3/8文旦ピール


柑橘三昧の熱気も覚めやらぬ中、はるばる愛媛から、ダンボール一箱もの文旦が届けられた。ふるさと納税の返礼である。

繰り返すが、あちら蜜柑の国は、季節ごとに色んな種類の蜜柑がとっかえひっかえ食卓に上り料理ごとに各柑橘の特性を活かしていただくのだろうけれど、こちら北の国は、どのみちどんな種類の蜜柑もとれないせいなのか唐揚げにも焼き魚にもコロナビールにもレモンがついてくるようなところなのだ。レモンもスダチもライムもいっしょくただ。

選択できる種類がないのだもの、各柑橘の特性なんて理解できてるはずがない。まぁこの辺りは、後に繋がる布石にすぎない。

話が長くなったが、その文旦の皮でピールを作った。

文旦は、とにかく皮が厚くて、ハンドボールほどの文旦の皮を剥いてみたら果肉はテニスボール大だったりする。

分量のほとんどが皮だということは、文旦購入費のほとんどは、皮の購入にあてられているといっても過言ではなく、そうと考えれば、皮といえど、もったいなくて捨てられるものではなくなるというのが、今回の構図なのであった。

文旦ピール覚え書き

・文旦の皮と同量の砂糖

・八つ切りにして皮をむく
・白い部分はなるべくとる
・水につけて丸一日
・塩を少し入れて茹でこぼす×3
・軽くゆすぎ、サッと水を切る
・砂糖、皮、ひたひたの水で、弱火にかける
・蒸発しきらない程度に
・一週間くらい干す
・カットしてグラニュー糖まぶす
・ミルクチョコかける(甘い方がいい)

メモとして。

苦味は白い部分にあるので、なるべくとって、なるべく水にさらし、なるべく茹でこぼす。

刺激は表面の部分にあるので、表面をたわしがけして、粗塩で擦ると、ちょうどよく刺激を抜くことができるらしい。

ちなみにピール作製一回目、皮の表面を削らずに作ったら、食べた後に口がピリピリしていた。ただ、時間がたつごとにピリピリは収まっていく模様。

表面を削り取って作った二回目のピールは、ピリピリは一切なし。マイルドな柑橘さで、一回目より少し厚ぼったく、でも柔らかい。

一回目のピールは、チョコがけすると柑橘の強さが引き立って、ウオォーってなるほど美味しかった。名付けて大人ピール。柑橘強め、ときどきピリピリ。

二回目のピールは、柑橘ほどほど、マイルドピール。Aは、一回目のは柑橘が主張強すぎるので、マイルドピールの方が良いそうだ。

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大量の皮がもったいないからとピールを作ってみたが、実は、ピール以外にもアレコレ作ってみていた。

・乾燥柚子チップならぬ、乾燥文旦チップ
・柚子胡椒ならぬ、文旦胡椒
・レモンチェッロならぬ、文旦チェッロ
・レモン塩ならぬ、文旦塩

このうち、乾燥文旦チップと文旦胡椒は、既に見事な失敗であることがわかっている。

柚子にはなくて、文旦にあるもの、その特性は強烈だった。美味い不味い以前の問題だった。もう、とにかく苦かった。

文旦チェッロと文旦塩については、現在、熟成中のため、是非は判明していないが、文旦チェッロには刺激の原因である皮の表面がそのまま入っているし、文旦塩には苦味の原因である白い部分がそのまま入っていることを思うと、先行きは不透明だ。

アルコールや粗塩の作用で、うまいことアレすると期待できなくもないのかもしれないが、期待はしないでおこうと思う。

ところで。

今の時期はアラジンストーブがついてるから、ついでの感覚で火にかけられるけど、マーマレードといい、ピールといい、煮る時間が長すぎる。

もし、このためだけに熱源を用意するとなったら、それが電気だったとしてもガスだったとしても、なかなか膨大な費用がかかってしまうので、エネルギー問題的には躊躇しちゃうよな。

なんか、循環する暮らし・無駄にしない暮らしをを目指したいのに、ときどき、こういう矛盾が起こるよな。