2015季節の出来事*5/2山菜の天ぷら

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ハリギリの芽が、今だ!というタイミングになったので、本日のスケジュールをなんとかやりくりして、昼から天ぷらを揚げた。

そう。山菜の天ぷら、と言っても山菜採りに山へ行ったのではなく、全てウチの庭の中で採ったのだ。海抜4mの平地に住んでいるにも関わらず、家の周囲3m以内で山菜とは…。

お品書きは、ハリギリの芽、行者ニンニク、そしてタンポポ

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奥にあるのが我が家のハリギリ。


食べられると知ってから数週間待ち焦がれたハリギリの芽のお味は、山菜だけど上品さのある感じで、とっても美味しかった!

タラの芽から「このアクと苦みの強さが美味しいって言えるのが通なんだぜ!どうよ!」とでも言うような、ぐいぐい来る山菜アピールを薄くした感じ。

タラの芽が大阪の下町の関西弁なら、ハリギリの芽は京都弁っていう感じ。

伝わるかな…(´・_・`)

続いて。

行者ニンニク。行者ニンニクは毎年食べるけど、天ぷらにしたのは初めてで、もう揚げてる間から香ばしい匂いが溢れ出てきたので、絶対に美味しくない訳なんてないと確信が持てた。

期待を裏切らず、絶品!

すぐに揚がるので、サクほろの食感。口の中いっぱいに広がる行者ニンニクの香ばしさ。今まで食べた行者ニンニク料理の中で、一番好きな食べ方になった。

そしてタンポポ

…普通。美味しくないことはない。普通に天ぷら。普通の天ぷら。何の天ぷらという感じもせず、単に天ぷらであった。

もう少し、タンポポらしさというか、タンポポの香りとかがするのかと思ったけど、アクもなく苦みもなく香りもなく味もなく。

タンポポの香りがしたとしても、美味しく感じるのかどうか、そもそもタンポポの香りってどんなんだっけ、みたいな。

美味しくなくないけど、もう食べなくてもいいかな、みたいな。

そりゃそうか。タンポポの天ぷらが絶品なら、空き地が一面タンポポでいっぱいな景色なんか存在する訳ないもんなー。


ハリギリの芽は、翌日からどんどん開いていって、3日後にはもはや芽ではなく葉っぱとなっていた。

ウチのハリギリの両隣には栗の木があるのだけれど、栗は芽吹きが遅くてまだ枝がむき出しで季節感がないので、ハリギリの大きな葉っぱが開くと、ぐぐっと春らしく感じられて、気持ちが沸き立つ。

春の一瞬だけ食べられる味があるって、とても儚くて素敵で、しかもそれが自分達の側にあるなんて大変な贅沢だなぁと心は思ったけど、でも今日の食材は無料だと頭は考えて、質素と贅沢は両立するのだと気がついて、これはものすごい発見であった。

すっかり開いたハリギリの葉っぱを見て、あーもう食べ頃が終わった、と少し思ったことはナイショ。